日本酒にだって立派なヴィンテージがあります。それが古酒。日本酒も長期熟成させることによって、さらに香り高く味わい深いものになのです。一度は消えかけた古酒ですが、その味が見直され、最近復活しつつあります。自宅で熟成させることも出来ますよ!古酒を知って早速今から仕込みましょう!

古酒とは

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古酒というと泡盛の「クース」を思い浮かべる方もいるかもしれません。実は日本酒にも古酒「こしゅ」という長期熟成酒があるのです。日本酒の古酒のラベルには定義がなく、一般にその年に造られた酒が新酒、一年経ったものが古酒と呼ばれます。

日本酒の古酒はいつから?

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「ワインのヴィンテージが流行ったから日本酒も始めたんじゃないの?」なんていうのは大きな間違いです。古い記述では鎌倉時代から古酒に関する記述があるそうです。鎌倉時代は1185年頃からですから、かなり古くから日本酒を長期熟成する文化があったようです。

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江戸時代には九年酒と言う、9年熟成させたお酒が一般に販売されていたそうです。九年酒は皇室の婚礼の儀にも登場します。残念ながら現在はお酒ではなく、黒豆の煮汁が使われているとか。

近代になって激減した古酒

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こんなに古くから親しまれている古酒はなぜ今少ないのか?それは明治維新後の日本酒へ対する重い課税が要因に一つになったと考えられています。お酒を絞ったら課税する造石税という重税が課せられたため、搾ってから出荷まで長期間かかる古酒は造られなくなってしまったのです。

復活した古酒

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一度は消えかけた古酒ですが、現在はその魅力的な味を広めようと多くの蔵元が製造を始めています。まだまだ数の少ない古酒ですが、長期熟成による味の変化は素晴らしいものです。いったいどの様に変化するのか見てみましょう。

色の変化

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日本酒はもともとうっすらと黄色味を帯びているのですが、長期熟成をすることでこの色がだんだんと濃くなっていき、10年ほどで美しい琥珀色に。30年もするとワインと同じように濃厚な赤色になります。30年という古酒はなかなかお目にかかれませんが、赤い日本酒を一度は見てみたいですね。

香りの変化

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長期熟成させることで、熟成香がより深いものとなります。器に注いだ時に香る上立ち香(うわだちか)で熟成香を楽しむ事が出来ます。深く複雑になった香りは注いだ後に移ろいます。ゆっくりと堪能しましょう。

味の変化

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なんといっても濃厚な味わいが魅力です!とろりとまろやかな深い味わいには、「日本酒ってこんな飲み物だったんだ!」と思わず驚くはず。百聞より一回の飲み!ぜひ一度お試しあれ。

自分でお酒を寝かせてみよう!

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古酒とは、要は寝かせたお酒。自分でもちゃんと保存すれば琥珀色の日本酒が飲めるかも!さっそく家で日本酒を寝かせてみましょう。

古酒にするお酒

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ただ寝かすだけだったら、売れ残りが古酒じゃない?確かにそうですが、物によっては香が抜けてしまうこともあります。残念ながら、どのお酒が美味しくなるかは試してみなければ分かりません。長期熟成酒研究会では無濾過のお酒をお勧めしています。また、古酒を購入して更に自宅で保管するのもいいかもしれません。

長期熟成酒研究会のページ

保存方法

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紫外線がお酒を劣化させるので、日の当たらない所に置きましょう。よくある茶色などで着色された瓶では、紫外線を防ぐものの、中の色の変化は分かりません。変化が気になって、途中で開けてしまってはそこで熟成が終わりになってしまいます。中の色が分かる瓶のお酒を保存すると良いでしょう。

まとめ

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子供が生まれた記念、就職の祝いなど、何かの始まりに日本酒を買って家で保存してみてはいかがですか?長い年月を経て琥珀色から宝石の様な赤色に変わった日本酒を、思い出とともに味わうなんてのも最高ですね。