スポーツはそれぞれに始まりがあり、現在の洗練された姿になっていきます。今回は多くの人が楽しむ野球のルーツについてご紹介します。なんで時間制限はないの?なんで9回なの?そんな疑問も解決するかも。歴史を知ればもっと野球観戦が面白くなります!
野球の発祥
元はクリケット?
野球の始まりはクリケットにあるといわれています。投げられたボールを打ち返し、得点の多さを競う点や道具を使ってボールを打ち返す様は野球の元祖という感じがします。野球にある表、裏という攻撃の順番や、ボーラーと呼ばれる投手がゲームの主導権を握るなどルールの基本にもなっています。
9回の理由
実は、元々9回ではなかった野球の始まり。しかし、9回に決まったのはコックさんが相手のチームにふるまうための料理が冷めてしまうのに怒って9回頃がちょうど良い、となったのです。選手とは関係ないところで決まるのがなんともおもしろいですね。
変わっていくルール
回が定まったのがコックさんなら、審判も迷ったときは観客に判断を聞き取るなど自由度が高いスポーツでした。アメリカ発祥なだけあってそうした風土が根付いたのかもしれません。次の項目ではそのルールの変遷についてお伝えしていきます。
野球というスポーツの変遷
「フォアボール」はいくつから?
メジャーリーグが発足した1897年では「ナインボール」から始まったフォアボールの歴史。現在は4球をボールゾーンに投げると打者が塁に進めるというルールですが、これも試合時間が長引くことに影響するため段々と縮まっていったと考えられています。
後から作られたポジション「ショート」
ショート、正式名称でショートストップといいますが、その名の通り元は二塁と投手の間を守るポジションでした。セカンドの選手がライト、センターの送球を受けるのに対しレフト方向の送球を受けるポジションがない、ということから生まれたともいわれています。
テニスなどにならった「チャレンジ」
チャレンジは、直前のプレーに対してその判定をもう一度問いただす制度です。ビデオを見て確認することにより誤審を減らそうとする狙いがありました。判定が間違っていなかった場合はチャレンジの権利を失うなど、テニスやアメフトのチャレンジ制度の様相もあるのがアメリカという感じですね。
ケガ回避のためのルール「コリジョンルール」
今年から日本プロ野球でも導入されたコリジョンルール。コリジョンとは衝突という意味です。各塁上ではクロスプレーと呼ばれる接触プレーが存在します。そうした場面で両者がケガをするのを防ぐため、走路を空けて守備をし、逆に走者は体当たりをしてはいけないというものです。
発祥当時の文化について
野球チームのはじまりといわれているのは当時消防団に勤めていたカートライト(写真)。消防団のチームワークを高めるためにチームを結成したところスポーツ性が高く、親しまれていったのだそうです。当時、南北戦争が起こりましたが、戦争の激化の一方でスポーツそのものはアメリカ全体に広まっていきました。
まとめ
いかがでしたか?野球は今でこそ日常の娯楽として根付いていますが、その歴史は意外なものでした。しかし、いつの時代も人の心を熱くし、気持ちを共有するためのツールとしてそこにあったのは変わりありません。歴史を感じながらも観戦の際には思いっきり楽しみましょう!