現在日本には200件以上のワイン生産所があり、農園にクラッシックを流したり、新しい品種を研究したりと、革新的な試みを行うワイナリーも増えています。また見学や試飲だけでなく、数組限定の宿泊所付きワイナリーなどもあります。そこで今回は、一人旅にぴったりなおすすめ所をご紹介します。
暮らすように滞在する
食を楽しむ。出会いを楽しむ。ワインづくりを勤しむその場所には、家族・友人が楽しく料理とワインを囲む、日常的な風景があります。日々の生活を離れ、ひとりでゆっくりお出かけしませんか?
1.くらむぼんワイン(山梨)
宮沢賢治の童話『やまなし』に由来する「くらむぼんワイン」。国語の教科書でもおなじみですが、梨を追いかけるカニの親子の物語です。そんなホッと安堵する屋号は、まるで一軒家を訪問するかのような佇まい。従業員3名のみで営まれるワイナリーには、100年を超えるワインづくりの歴史があります。
オーナーが熱く語ってくれます
自社畑、石造りの天然蔵、資料館、テイスティングルームが完備され、試飲は20種類以上!見学ツアーは無料ですが要予約。希望に応じて内容や所要時間の融通を利かせてくれます。地下へと続く石造りの天然蔵は、まるで探検気分。お土産には「ソルルケト甲州」や「ナイアガラ極甘口」がおすすめです!
2.セイズ・ファーム(富山)
まるでそこは桃源郷。「暮らすように滞在する」がコンセプトのセイズファームには、ギャラリー、カフェ、レストラン、ワイナリーがあります。芸術にも力が入れられており、道のりに大きなかぼちゃオブジェがお出迎えしてくれることも。デートにも一人旅にもおすすめなワイナリーです。
ゲストハウスでの滞在も
ワイン片手に外でのBBQや、氷見港で水揚げされた鮮魚で作る本格的な料理とワインを楽しむこともできます。21世紀美術館や、白川郷などとセットで楽しめる場所にあり、旅の途中下車にもおすすめのワイナリーです。
3.山崎ワイナリー(北海道)
映画『ぶどうのなみだ』で企画・脚本協力したことで有名な場所。映画の中でもありますが、本当に畑にクラッシックが流れています。ここ山崎ワイナリーで研修を受け、ワイナリーをオープンした人も多数!かの有名な「Kondoヴィンヤード」もその一つです。
100%自家栽培!
元々は小麦などの穀物農家だったそうですが、ぶどう栽培から、醸造、瓶詰、販売までを自社で担うのは極めて稀な「ドメーヌ」です。見学ツアーはありませんが、ショップでの試飲・購入が可能です。運が良ければ野ウサギにも出会える自然一杯の山崎ワイナリーは、札幌から富良野へのドライブ途中で立ち寄るのがおすすめです。
4.小布施ワイナリー(長野)
芸術と食の旅を堪能できる小布施(おぶせ)町の中心地より徒歩15分。親切な小布施町民の道案内無しでは辿り着けない、隠れ家的なワイナリーです。畑作業に集中するため、見学や体験などのツアーは一切開催されていませんが、ショップに行くだけでも価値ありです。ここでしか買えない、希少なワインがたくさんありますよ!
本気度100%のワインづくり
http://blog.livedoor.jp/gen1518/archives/51734130.html
「脱!コンクール出場」を宣言した小布施ワイナリーの野沢たかひこさん。空前のワインブームと言われたその時期にわざと減産するなど、ワイン作りへのこだわりは “変人” といわれるほどの熱心ぶり。蔵造りの素敵なショップでは、美味しいワインがグラスで試飲し放題!どれも、本当に美味しいと評判です。
5.ワイン列車の旅(アメリカ)
世界で最も魅力的なワイナリーツアーと言っても過言ではないでしょう。レトロ列車でのんびり3時間、車窓の眺めを楽しみながら地元ワインとランチを食す。アメリカのナパヴァレーは、名立たるワイナリーが集まる注目の観光地で、ディズニーランドに次ぐ人気スポットと言われています。
途中下車してワイナリー訪問!
一番人気は、ワイン列車とワイナリー訪問がセットになったツアー。ワイン列車で食事を堪能したあと、途中下車して伝統ある有名ワイナリーを2件まわります。ワインづくりの行程を見学し、さらに試飲・購入もできますが、終了する頃にはお客さん全員フラフラになっているとか・・・。相席制なので、旅の出会いも楽しめます。
さいごに
家庭料理とワイン、そして家族や仲間たちがそれを囲む。ワインの魅力は「モノ」でなく、本当はその場面から生まれる幸せな「コト」なのではないでしょうか?幸せな食卓をつくる「ワインづくりの場」。人生を振り返りたいとき、とにかくどこかへ出掛けたいとき、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。